2011 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌における新規アダプター蛋白XB130によるc-Myc発現制御機構の解明
Project/Area Number |
22791295
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
塩崎 敦 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (40568086)
|
Keywords | アダプター蛋白 / 胃癌 / 食道癌 / 細胞周期 |
Research Abstract |
胃癌細胞株における蛋白発現解析により、MKN45,KATO-IIIにおいてXB130の高発現が、MKN7,MKN28,MKN45,KATO-III,NUGC-4においてc-MYCの高発現が確認された。同様に、食道癌細胞株(TE2,TE5,TE9,TE13,KYSE170)を用い、ウェスタンブロット法、蛍光免疫染色により、XB130発現解析をおこなったところ、TE2,TE5,TE9においてXB130の高発現が確認された。また、siRNAを用いたXB130のノックダウンにより、胃癌細胞株においてc-MYCの遺伝子発現が有意に抑制されることが明らかになった。さらに、胃癌・食道癌細胞株において、XB130のノックダウンによりG0/G1停止・細胞増殖抑制がおこり、p21の発現が増強されることが明らかになった。p53、p16、Rb等の他の細胞周期関連因子には発現変化を認めなかった。食道癌細胞株における、XB130ノックダウンによるアポトーシス増強効果・細胞浸潤抑制効果も確認された。胃癌手術標本のXB130免疫染色では、多くのサンプルで癌組織内でのXB130高発現が確認された。また、食道癌手術標本の免疫染色により、約70%のサンプルで、癌部でのXB130の高発現が確認された。さらに、XB130の発現パターンと、臨床病理学的因子の関係を解析したところ、XB130の核内での高発現が、食道癌患者の独立した予後因子となることが明らかとなった。また、手術標本でのp21発現解析により、XB130の核内発現とp21 labeling indexに相関を認めた。これらの研究成果は、論文にまとめ現在投稿中である(XB130 as an independent prognostic factor in human esophageal squamous cell carcinoma.Ann Surg Oncol.submitted.)。
|
Research Products
(41 results)