2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791306
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 悟朗 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (50526449)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 胸腔内脊髄冷却法 / 術中冷却装置 / 胸腹部大動脈瘤 / 対麻痺予防 / ペルチェ素子 |
Research Abstract |
1)生体における脊髄冷却効果の予備実験と数値シミュレーション ヒトCT画像より均一な組織に区分したregion modelを作成し、スケール決定し、熱物性率を適用した。熱物性率に関しては文献値の相対値を適用し、実測値との比較から2.5倍することで近似する値が得られることを導いた。数値シミュレーションにより、介在する生体組織が少ない胸腔内からの冷却は、冷却効果が高いこと、冷却開始からのプラトー時間は約10分かかること、背面冷却を同時に施行することで冷却効率が高まること、椎体部と椎間部での冷却効果の差はほぼないこと、などの結果を得た。術中の目標脊髄温は27℃であり、目標温達成時間は実際の手術進行から約15分と設定した。等熱流束条件(一定時間に等熱量を奪い続ける)計算では、目標到達時間は約1000sec(15min)と計算された。以上の結果から、2次元熱伝導数値シミュレーション上は、胸腔内冷却を臨床上応用可能な範囲で達成することは十分可能であるという結論を得た。 2)術中冷却装置の開発 術中でも使用できる搬送可能なサイズで、体位が変換されても安定した冷却を局所に供給できるデバイスの開発が必要である。等熱流速条件による計算結果から、冷却装置に使用する素材としてペルチェ素子を選定した。これをシート状に結合させ冷却シートを作成した。この方法により適当なサイズへの調節及びアレイ化が可能となる。冷却側へは胸腔面への圧着が可能となるwater pacを採用し、heat sinkとしてはCu/Alを採用した。 3)大動物実験 ブタの髄腔内へ温度センサー付きカテーテルを挿入し、実際に冷却効果を確認した。詳細な実測値をフィードバックすることでプログラミングの修正を行うとともに、冷却装置を臨床応用可能な使用へとreviseしている段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|