2011 Fiscal Year Annual Research Report
非小細胞肺癌におけるSISH法を用いた遺伝子増幅解析とEGFR―TKI耐性の検討
Project/Area Number |
22791323
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
吉田 浩一 東京医科大学, 医学部, 助教 (00424490)
|
Keywords | 肺癌 / EGFR / 耐性 / EGFR-TKI / IGF1R / SISH / FISH |
Research Abstract |
本研究は非小細胞肺癌におけるEGFR(上皮成長因子受容体)の遺伝子増幅をSISH法(Silver in si tu hybridization)を用いて解析し、更に同手技を用いてIGF1R(インスリン様受容体)遺伝子増幅も解析することによって、EGFR-TKI(上皮成長因子受容体阻害剤)の治療効果がIGF1R遺伝子増幅によって既定されるかを目的としている。本年度は、過去に当施設で肺癌と診断され外科切除もしくは化学療法が行われた後、再発もしくは転移によってEGFR-TKIによる化学療法を受けた症例の抽出を行った。さらに臨床検体を用いる予備実験として、10種類の肺癌細胞株を用いてIGF-1Rの免疫染色とIGF1R-SISH法を行った。培養細胞を用いたホルマリン固定パラフィン包埋セルブロック標本から、厚さ4μmの薄切切片標本を作製して、SISH法を用い、EGFRとchromosome7及びIGF1Rとchromosome15遺伝子に対するDNAプローブを組織標本上でハイブリダイズさせ。標的遺伝子の増幅の有無を光学顕微鏡にて解析した。解析にあたり評価方法はFISH法に準じて行うとともに、コロラド大学からのSISH評価方法も参考にした。IGF1-Rのコピー数増加は1.12-7.56の範囲となり、平均では2.11となった。特に扁平上皮癌細胞株におけるコピー数の高値を認めた。免疫組織化学染色法によって各種抗体間(VENTANA社、及びNOVUS社製)での比較解析を現在行なっている。
|