2011 Fiscal Year Annual Research Report
膠芽腫及びその腫瘍幹細胞のepigeneticなprofileに応じた個別化療法
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22791334
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齊藤 邦昭 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50446564)
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Keywords | 膠芽腫 / エピジェネティクス / メチル化 / 網羅的解析 / CIMP / Isocitrate dehydrogenase / 腫瘍幹細胞 |
Research Abstract |
当院および関連施設で手術を行った膠芽腫をはじめとする神経膠腫の検体よりDNAを抽出し、bisulfite処理をした後にDNAのメチル化の解析を行った。IlluminaのInfinium 450K chipを用いて、ゲノム網羅的にメチル化の解析を行った。階層的クラスター分析にて、グリオーマにおけるCpG island methylator phenotype(G-CIMP; Noushmehr et al., Cancer Cell 2010)が同定された。報告されているように、G-CIMPはIsocitrate dehydtrogenase(IDH)変異と強く相関していることがわかり、G-CIMP腫瘍は全てIDH変異陽性という結果が得られた。さらに、1p19qのLOHや、MGMTプロモーター領域のメチル化とも相関がみられた。 G-CIMP腫瘍でDNAメチル化をおこす部位について、ES細胞や、星細胞におけるヒストンの各リジンメチル化マークを照合してみたところ、特定のヒストンメチル化と相関することがわかり、エピジェネティックな相互作用がG-CIMPに関係していることが示唆された。 再発・悪性転化前後の検体のペアについても複数解析しているため、悪性転化して膠芽腫になった場合のメチル化プロファイルの変化についても詳細に比較をすることで悪性転化の機序、悪性転化に関わる遺伝子異常について新たな発見が得られた。 これらの所見は、米国で進められている「The Cancer Genome Atlas(TCGA」で公開されているデータを用いても同様の結果が得られ、検証することができた。 膠芽腫などのメチル化網羅的解析により、メチル化フェノタイプおよび膠芽腫に特徴的なメチル化の変化を同定することができた点で意義深いと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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