2013 Fiscal Year Annual Research Report
難治性疼痛へのガンマナイフ照射による鎮痛効果発現メカニズムの解析
Project/Area Number |
22791358
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
矢ヶ崎 有希 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90392422)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 難治性疼痛 / ガンマナイフ / 下垂体 / 慢性神経因性疼痛 / 慢性炎症性疼痛 / マクロファージ / Folliculostellate cell |
Research Abstract |
臨床では癌性疼痛患者において、下垂体へのガンマナイフ(GK)照射により鎮痛効果が得られることが確認されているが、その鎮痛効果発現メカニズムは不明な点が多い。本研究は、ラットを用いた基礎実験により、GKの機能的な効果の機序の解明を目指す。 【方法】前年度は基礎的実験として、癌性疼痛患者に近い病態である慢性炎症性疼痛時の下垂体の組織学的解析を行い、慢性炎症性疼痛時の下垂体でマクロファージが増加し、形態変化すること、IL-1βの発現量が増加することなどを明らかにした。今年度は引き続き、慢性炎症性疼痛時の下垂体におけるIL-1β産生細胞の同定を試みた。また、マクロファージ(Iba-1陽性細胞)とFollisculostellate cell(S100陽性細胞)に着目し、正常ラット下垂体へのGK照射後の組織学的解析も行った。 【結果】①前年度のELISAの結果と合致して、慢性炎症性疼痛モデルラットの下垂体前葉でのみ、IL-1βで染色される細胞が多く認められた。また、二重染色により、IL-1β陽性細胞はマクロファージであることが明らかとなった。②GK照射(180Gyおよび120Gy)3ヶ月後の下垂体前葉ではマクロファージの有意な増加が認められたが、Folliculostellate cellに有意な変化は認められなかった。 【考察】痛覚感受性を間接的に修飾することが示唆されるIL-1βが、慢性炎症性疼痛時の下垂体で、マクロファージより産生されることが明らかとなった。今後は下垂体におけるIL-1βの発現量と疼痛行動に関連があるか検討していく予定である。また、正常ラットの下垂体へのGK照射により、マクロファージの増加が認められた。引き続き、慢性炎症性疼痛モデルラットの下垂体へGKを照射し、マクロファージの挙動、IL-1βの発現量および疼痛行動の変化に着目し、解析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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