2012 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎椎間板疾患の病態解明に立脚した新規治療法の確立
Project/Area Number |
22791365
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
関 庄二 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (00432112)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | CILP / 腰椎椎間板 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
背景:我々は腰椎椎間板ヘルニア患者のDNAサンプルで大規模な相関解析を行い、CILP遺伝子(cartilage intermediate layer protein)のI395Tに有意な相関を見出した。また、in vitroの機能解析からCILP蛋白の高発現が椎間板変性に関わる可能性を見出した(Seki S et al, Nature Genet, 2005)。研究の目的:CILPTgマウス(以下Tgマウス)を作成し、表現型解析やin vivoでのCILPの役割を詳細に検討する。 方法:軟骨特異的発現ベクターpNASSβ;(COL11A2 promoter,IVS1) を用い、このベクターにCILP遺伝子(C末にHA tagを挿入)を導入しマイクロインジェクションによってTgマウスを作成した。lineの維持及び繁殖、表現型解析(組織学的評価、MRI)を行った。Tgマウスの頚椎椎間板変性、ヘルニアモデルを作成し、動的ストレス環境下におけるCILP蛋白の機能も評価した。結果:①Tgマウスのlineの維持及び繁殖 遺伝子導入はPCR、mRNAはreal-timePCR、CILP蛋白はHA抗体、N末、C末抗体でのウエスタンブロット・免疫染色で確認した。②Tgマウスの表現型解析 椎間板の構造をサフラニン-O染色で評価したところ髄核組織の染色性がTgマウス群で有意に低下した。さらにMRIでは腰椎MRIT2強調画像における腰椎椎間板の輝度の低下(ノーマルマウスと比較)より、明らかな椎間板変性の進行が認められた。③Tgマウスの頚椎椎間板変性、ヘルニアモデルの作成 マウスの頚椎に不安定性を導入した。本モデルで変性誘導後の頚椎椎間板の組織学的評価を行った結果、Tgマウスで椎間板変性が進行、同時にTGF-βシグナルが抑制されていた。よって、CILPが椎間板変性を促進している可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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