2011 Fiscal Year Annual Research Report
椎間板バイオマテリアルの開発-椎間板変性に対する革新的治療戦略に向けて-
Project/Area Number |
22791374
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
明田 浩司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20422826)
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Keywords | 椎間板変性 / プロテオグリカン / グリコサミノグリカン / 生体材料 / 糖鎖 / 成長因子 / 家兎 |
Research Abstract |
椎間板が変性すると、髄核組織における水分含有量、プロテオグリカン含有量が著しく低下し、組織の線維化が進行することが知られている。我々は、グリコサミノグリカンに類似した化学構造を有するバイオマテリアルである、硫酸化ジェラン(gellan sulfete : GS)に注目し、椎間板変性に対する治療に応用することを考えている。GSは、ネイティブ型ジェランを硫酸化した誘導体であり、椎間板内に含まれるグリコサミノグリカンを模倣する化学構造を有する。本研究の目的は、GSの椎間板細胞への影響を検討することである。椎間板細胞を牛尾部椎間板より採取し、髄核と線維輪を別々に酵素処理し、それぞれの細胞を分離、抽出し、3次元アルジネートビーズを作製した。硫酸化率、濃度の異なるGS溶液を含む培養液にてアルジネートビーズを培養し、培養開始1週、2週後の時点で細胞増殖活性、プロテオグリカン蓄積量の評価を行った。実験群は、硫酸化率6.2%のGS(GS6.2%)、硫酸化率32%のGS(GS32%)をそれぞれ1g/ml,10μg/ml,100μg/mlの濃度とし、control群は10%FBS溶液単独投与群とした。細胞増殖活性は、bisbenzimidazole fluorescent dye法にて、各群のビーズに含まれるDNA量を定量化し、プロテオグリカン蓄積量は、dimethylmethylene blue microdetermination assay法にて定量化して評価を行った。椎間板の細胞増殖活性において、髄核、線維輪ともにGS32%100μg/ml群にて対照群と比較して有意な増加を認めた。また、プロテオグリカン蓄積量においても、髄核、線維輪ともにGS32%100μg/ml群で有意な増加を認めた。GS6.2%群においては、細胞増殖活性、プロテオグリカン蓄積量とも明らかな差は認めなかった。本研究の結果より、硫酸化ジェランが椎間板細胞に対する高い細胞増殖活性、プロテオグリカン蓄積能を有することが判明した。椎間板生体材料として、硫酸化ジェランを椎間板変性に対する治療に応用できる可能性があると考えられた。
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[Journal Article] Acridine orange inhibits pulmonary metastasis of mouse osteosarcoma2011
Author(s)
Satonaka H., Kusuzaki K., Akeda K., Tsujii M., Iino T., Uemura T., Matsubara T., Nakamura T., Asanuma K., Matsumine A., Sudo A
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Journal Title
Anticancer Res
Volume: 31
Pages: 4163-4168
Peer Reviewed
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[Presentation] Acridine Orange Inhibits Pulmonary Metastasis and Invasion on Mouse Oseteosarcoma2012
Author(s)
Satanaka H, Akeda K, Kusuzaki K, Tujii M, Iino T, Uemura T, Nakamura T, Matsubara T, Asanuma K, Matsumine A, Sudo A
Organizer
Orthopaedic Research Society
Place of Presentation
San Francisco
Year and Date
20120204-20120207
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