2011 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジキニンB1受容体ールシフェラーゼマウスを用いた慢性疼痛のライブイメージング
Project/Area Number |
22791400
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
辻 収彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70424166)
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Keywords | ブラジキニンB1受容体 / ルシフェラーゼ発光 / 神経障害性疼痛モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、新規に作製したトランスジェニックマウス(Bradykinin Receptor B1-Luciferaseマウス;以下Bdkrb1-Lucマウス)を用いた、慢性痺痛を可視化させ定量的評価を可能にする新たなモデルを確立することである。これにより、これまで「ギルド的であり客観性に乏しい」という批判が多かった痛み研究に客観性を持った評価系を構築でき、慢性疹痛に対する新たな治療法開発の可能性が広がるであろうと考えられた。我々はブラジキニンB1受容体(以下Bdkrb1)のプロモータ下に新規蛍光発光レポーター遺伝子ffLucを発現する新規遺伝子改変マウス(以下Bdkrbl-ffLucマウス)をまず作製した。成体Bdkrb1-ffLucマウスに吸入麻酔下に慢性疼痛モデル(modified Chungモデル)を左後肢に作製し,損傷後経時的に動物を生かしたまま発光ライブイメージングを行ったところ、慢性疼痛刺激状態下において傷害側にルシフェラーゼ発光が認められることを発光イメージングシステム(IVIS200)にて動物を生かしたまま確認した。Chungモデル作製側においては,術後4日の時点で損傷側後肢近位部に強い発光が認められ、術後7日目まで発光は持続し、損傷後2週では発光は検出レベル以下へと減弱していた。von Freyテスト・Paw withdrawalテストによる後感覚機能評価においては、損傷側で痛覚過敏となっており、allodyniaを呈していた。損傷後1週・2週の時点で組織学的検討を行ったところ、ffLucの緑色蛍光が主にDRGにおいて強く認められ、Bradykinin B1受容体と二重陽性となっており、脊髄後角においても小型球形細胞においてffLucの発現が認められた。これらの結果より、マウスmodified Chungモデルにおいては、ラットの場合と異なり、術後1週をピークに発光が損傷側DRGにおいて強く認められた。
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[Presentation] in vivo imaging of neuropathic pain using novel transgenic mice2011
Author(s)
Osahiko Tsuji, Tsunehiko Konomi, Kanehiro Fujiyoshi, Akimasa Yasuda, Morio Matsumoto, Kazuhiro Chiba, Yoshiaki Toyama, Hirotaka James Okano, Hideyuki Okano, Masaya Nakamura
Organizer
Neuroscience meeting 2011
Place of Presentation
Washington DC, USA
Year and Date
2011-11-16
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