2010 Fiscal Year Annual Research Report
革新的蛍光分子プローブを駆使したRANKL-RANK相互作用のインビボ解析
Project/Area Number |
22791409
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
疋田 温彦 (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (60443397)
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Keywords | 破骨細胞 / 蛍光in vivoイメージング / RANKL-RANK / BiFC |
Research Abstract |
研究の目的:破骨細胞分化に必須の分子であるRANKLの切断によりRANKL-RANKの相互作用およびRANK下流シグナルが制御され、破骨細胞分化が調節されていることをマウス生体内で明らかにすること。 BiFC法によるRANKL-RANK相互作用検出系の確立:それぞれ相補的なEGFPの蛋白の一部(EGFP-N,EGFP-C)が結合し、EGFPを形成し蛍光を発する系(BiFC)を確立するため、Leucine-zipperにそれぞれEGFP-NあるいはEGFP-Cを融合させた蛋白質を発現するコンストラクトを作成し、293細胞に同時に導入した。293細胞の高い遺伝子導入効率にも関わらず、実際に蛍光を発している細胞が50%以下と少なく、また蛍光強度にもばらつきがあった。 EGFP-N/C融合RANK-RANKL発現コンストラクトの作成:RANKおよびRANKLにそれぞれEGFP-N、EGFP-Cを融合させた蛋白質を発現するコンストラクトについてそれぞれ複数のパターンでデザインを行った。 RANK下流シグナル検出系の確立:RANKにRANKLが結合するとRANK下流シグナル系が活性化される。これを検出するために、TRAP、Cathepsin Kなどの破骨細胞特異的な遺伝子のプロモーターによりRFP遺伝子が発現するようなレトロウイルスベクターを作成する予定であったが、Cathepsin K活性を特異的に検出する蛍光プローブであるCatK680(ViSen社)を培養破骨細胞あるいはマウスに投与することにより、より簡便に破骨細胞分化シグナルの活性化が検出可能と考えた。昨年度までにCatK680を実際にマウスおよび培養破骨細胞に投与してみたが、破骨細胞前駆細胞であるマクロファージに強い蛍光が見られた一方、成熟破骨細胞には蛍光が見られず、使用できないことが分かった。
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