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2011 Fiscal Year Annual Research Report

脊髄損傷メカニズム解明のためのfunctional MRIの開発

Research Project

Project/Area Number 22791410
Research InstitutionCentral Institute for Experimental Animals

Principal Investigator

小牧 裕司  公益財団法人実験動物中央研究所, 病理病態研究部, 研究員 (10548499)

Keywords神経科学 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / 再生医学
Research Abstract

われわれは神経幹細胞移植、神経栄養因子、2次損傷の抑制、リハビリテーションなど様々なストラテジーを用いて脊髄再生プロジェクトを推進してきた。前臨床研究においては運動機能の回復を実現し、まもなくiPS細胞の臨床治験も開始される予定である。一方、脊髄損傷後のallodynia(通常痛みを引き起こさない刺激によって生じる痛みと定義される)は臨床においても大きな問題であるが、これらに対しては未解決のままである1本研究の目的は、マウスのfunctional MRIを確立し、神経因性疹痛に関する脳内メカニズムを明らかにすることで、allodyniaに対する新規治療法の開発の基礎を築くことである。
前年度の研究により、知覚に関する末梢神経線維i(C,Aδ,Aβfiber}の断面積、不応期などの違いを利用し、刺激の周波数を変えることで知覚線維を選択的に刺激し、それぞれ異なった脳活動を観察した。Aβ線維に対する刺激の伝達経路は主に脊髄視床路である一方、痛みに関するAδ、C線維の伝達経路はACCに賦活が見られたことから、脊髄網様路も関与していることが考えられる。
本年度は、雄のC57B1/6マウスに対して、L5神経切除による神経因性落痛モデルであるmodified Chungmodel(Kim and Chung 1992)を作製し、健常マウスと比較した。
その結果、健常マウスに対する2000Hzの刺激では対側のS1にのみ賦活を認めたが、神経因性疹痛モデルマウスに対する同様の刺激は、S1に加え、ACCにも賦活が認められた。通常痛みを引き起こさない2000Hzの刺激で痛みに関するACCに賦活が見られ、Behavior analysisにおいても2000Hzの刺激に対する閾値が低下していることから、本結果がallodyniaを表していることが証明された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

脊髄損傷の病態の理解と修復メカニズムの解明のためにfunctional MRIを用い、基礎医学から臨床医学へ伝えることが本研究の目的である。脊髄損傷・治療後のallodyniaは臨床医学においても大きな問題であるが、本研究により、創薬開発・治療効果を評価出来るようになった。
現在、上記成果について論文執筆中である。

Strategy for Future Research Activity

今後は遺伝子改変マウスを用いfhnctional MRIの解析、疼痛の定量化を検討することにより、anodyniaのより詳細なメカニズムが解明される可能性がある。
さらに、小型霊長類であるコモンマーモセットのfunctional MRIを確立することで臨床医学への橋渡し研究を行う。
上記項目について、学会発表・論文執筆により成果報告を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 慢性疼痛モデルマウスにおける神経線維選択的刺激を用いた痛みの可視化解析2011

    • Author(s)
      小牧裕司
    • Organizer
      第39回日本磁気共鳴医学会大会
    • Place of Presentation
      リーガロイヤルホテル(福岡県)
    • Year and Date
      2011-09-29

URL: 

Published: 2013-06-26  

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