2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄内酸素メタボリズムがつくる微少環境の神経因性疼痛成立への関与
Project/Area Number |
22791429
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若松 拓彦 京都大学, 医学研究科, 助教 (20551451)
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Keywords | 慢性疼痛 / 麻酔科学 / 低酸素応答 / マイクログリア |
Research Abstract |
脊髄レベルでの神経因性疼痛の成立に重要な役割を果たしている脊髄マイクログリア細胞(microglia)を研究の対象に選び、その活性化の機序をグリアの活動の"場"である脊髄内の酸素代謝、微小レドックス環境と関連つけて検討することにより,脊髄マイクログリア細胞の活性化における脊髄内レドックス環境が痛覚過敏症、異痛症などの成立に果たす役割を明らかにして治療への端緒をつかむことを目的としている。 研究計画に則り今年度は以下の研究成果を得た。 #1.培養マイクログリアを用いた実験 マイクログリア由来の樹立細胞株を用いた実験系を確立した。 a.マイクログリアの活性化の検討は、toll-like receptor,カンナビノイド受容体に加えてインテグリンなどの接着因子の細胞表面での発現、接着能,貪食能を指標にした。活性化因子としては、ATP、炎症性サイトカイン、レチノイン酸を用いる。単球-マクロファージの分化活性化との類似性を視野にいれて,ホルボールエステル(PMA),活性化型ビタミンDを用いて検討した。この結果,マイクログリアの活性化にともない細胞内レドックス調整転写因子HIF-1の活性化が起こる事を見いだした。 b.マイクログリアの活性化の前後で、酸素消費量,代謝経路の変化を検討する。酸素消費量はクラーク電極を用いた機器を用いて行い、細胞内ATP、1actate, pyruvate含有を測定する実験系を確立した。さらにグルコーストランスポーター,各種解糖系酵素の発現量をアッセイする実験系を確立して予備的な実験結果を得た。
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Research Products
(2 results)