2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗酸化物質ETS-GSを用いた脳虚血再灌流障害への新しいアプローチ
Project/Area Number |
22791445
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
長谷川 輝 大分大学, 医学部, 助教 (90448548)
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Keywords | ETS-GS / 新規抗酸化物質 / 脳虚血再灌流障害 / 集中治療 |
Research Abstract |
脳虚血再灌流障害モデルにおけるETS-GS含有生理食塩水の有効性の検討 Wistar系雄性ラット(体重250-300g)をセボフルレン吸入全身麻酔下に外頚静脈へカニュレーションした後挿管、静脈内に筋弛緩薬を投与することで呼吸停止による心配停止モデルを作成する。7分後に呼吸再開とともにエピネフリンを投与し心マッサージを開始することで蘇生させ、脳虚血再灌流モデルを作成する。そして次の各群に分ける。 a)脳虚血再灌流障害モデル群(生食投与群) b)脳虚血再灌流障害モデル低容量治療群(ETS-GS(0.1mg/kg)投与群) c)脳虚血再灌流障害モデル中容量治療群(ETS-GS(1mg/kg)投与群) d)脳虚血再灌流障害モデル高容量治療群(ETS-GS(10mg/kg)投与群) 生理食塩水ならびにETS-GS含有生理食塩水の投与は、モデル作成30分前に施行する。各々の上記モデルを作成後、朝夕2回3日間ETS-GSの皮下投与を行った後、各群間においてラットの生存率の測定を行ったところ、蘇生成功率(%)が生食投与群54.3(19/35)に対して、ETS-GS(10mg/kg)投与群において78.3(18/23)と高かった。また、蘇生後7日後におけるCA1領域の細胞において、生食投与群では細胞の脱落を認めたが、ETS-GS(10mg/kg)投与群では、その細胞数が少なかった。また、同部位において生食投与群で認めるアポトーシス陽性細胞が、ETS-GS(10mg/kg)投与群では明らかに減少していた。
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