2010 Fiscal Year Annual Research Report
蘇生後低酸素脳症の脳浮腫発症における水チャネルの機能解析
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22791448
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
徐 民恵 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (60381886)
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Keywords | 蘇生 / 脳浮腫 / 水チャネル |
Research Abstract |
(1)培養アストロサイトにおける低酸素によるAQP4発現の変化 単純なアストロサイト培養系を用い、低酸素-再酸素化(虚血-再灌流)によってAQP発現がどのように変化するかを検討した。アストロサイトの分離と培養は問題なく施工できており、手技は安定していることを確認した。低酸素環境が作り出せる特殊チャンバー(名古屋市立大学現有)を用い、培養アストロサイトを低酸素状態(虚血)とした後、通常の大気に戻した(再灌流)。AQP4の発現はmRNAについてはRT-PCRにより、蛋白質についてはウエスタンブロット法により検出を行った。低酸素によりAQP4発現はいったん低下するが、低酸素-再酸素化(虚血-再灌流)によって、AQP4発現はmRNA、蛋白質ともに増強した。増強する機序については今後の検討課題である。 (2)全脳虚血ラットにおけるAQP4発現の変化 動物モデルにおいてもAQP4発現が増強するかどうかを確認することとした。心室細動誘発による心肺停止モデルを作成し、全脳虚血が起こった際に、脳におけるAQP4の発現が増強するかどうかを検討した。心肺停止モデルは手技についてはほぼ安定して作成が可能となった。現在、脳障害の程度とその安定性の評価を行っているところである。また、AQP4の免疫染色を試行したが、その染色性に問題はなく、手技は安定していることを確認した。今後、モデルの最終的な確立を行った後、全脳虚血後のAQP4の発現の変化を確認していく予定である。
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