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2010 Fiscal Year Annual Research Report

単球リアノジン1受容体刺激が誘導する細胞死を指標とした悪性高熱症診断法の開発

Research Project

Project/Area Number 22791453
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

塚本 真規  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (80536780)

Keywords悪性高熱症 / 麻酔 / 単球・マクロファージ / 細胞死 / ネクローシス / アポトーシス / リアノジン受容体
Research Abstract

本研究課題は,リアノジン受容体(RyRl)を構成的に発現するヒト単球系無限寿命化細胞株THP-1を安定して大量に供給できる実験材料とし,悪性高熱症(MH)素因者を予測する新たな検査法を開発することを目的としている.平成23年度には以下の成果が得られた.
1.ブピバカインによる細胞障害の薬理学的解析.ブピバカインによる細胞障害は,MH発生機序である吸入麻酔薬によるRyRl活性化と同一機序で発生すると考えられている.ブピバカインによるTHP-1細胞障害は曝露後二時間で惹起され,ネクローシス優位であることが確認された.RyRl阻害薬であるダントロレンにより細胞障害は抑制された.
2.ブピバカインによるスーパーオキシド発生の確認.ブピバカインによるTHP-1ネクローシスに先立って,ブピバカイン刺激がTHP-1から発生するスーパーオキシドを増加させることが確認できた.このスーパーオキシド産生もダントロレンによって抑制された.
3.NADPHオキシダーゼ活性化の関与.白血球のスーパーオキシド産生はNADPHオキシダーゼ(NOX)由来と考えられている.NOX活性化は,惹起シグナルによってNOX酵素のコンパートメントが細胞膜に集積し結合することで得られるが,PI3K経路を介することが知られている.上記スーパーオキシドの活性化はダントロレンのほか,PI3K経路の阻害薬であるLY294002で抑制された.
本研究により,THP-1はMH発症メカニズムと同一機序によって細胞障害が惹起されることが確認できた.現在,MH発症の予見は骨格筋生検によって侵襲的に行われている.RyRlを構成的に発現する血液細胞である単球を利用して,より低侵襲なMH発症予測検査法を開発するための重要な基礎的所見が得られた.

  • Research Products

    (2 results)

All 2011 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] ウサギ骨格筋における保存温度・期間による筋小胞体からのカルシウム(Ca^<2+>)によるCa^<2+>放出速度の変化2011

    • Author(s)
      塚本真規, 市原靖子, 松本延幸, 菊地博達
    • Journal Title

      麻酔

      Volume: 60 Pages: 132-137

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ウサギ骨格筋のCICR(Ca-induce Ca-release)速度の経時的変化2010

    • Author(s)
      塚本真規
    • Organizer
      日本麻酔科学会第57回学術集会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20100603-05

URL: 

Published: 2012-07-19  

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