2010 Fiscal Year Annual Research Report
尿道下裂発症に関わる責任遺伝子の同定と遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
22791478
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
黒川 覚史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (50468253)
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Keywords | 尿道下裂 / マイクロアレイ / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
尿道下裂のより深い理解と新しい治療法の開発のため、以下の3つの研究を行っている。 (1)モデル動物を用いた尿道形成時期の遺伝子解析を行い、疾患の発症に関わる候補遺伝子を同定、(2)同定した遺伝子のヒトにおける発現を確認し、ヒトへの応用が可能かどうかの検討、(3)尿道下裂モデル動物に候補遺伝子を補填することにより、将来の遺伝子治療への発展、である。現在、(1)が終了した段階である。具体的には、11週齢の妊娠Sprague-Dawleyラットに対し非ステロイド性抗アンドロゲン剤flutamide 7.5mgを妊娠15日目から連日3日間腹腔内投与し、尿道下裂モデルラットを作成した。尿道下裂モデルラットとコントロールである正常ラットの双方から、妊娠17日目に胎仔からペニスを採取し、採取した胎仔のペニスからtotal RNAを抽出し、マイクロアレイ解析を行った。実際に発現差の認められた候補遺伝子は、SYBR^<TM> greenを用いた定量RT-PCR法により実際の発現に有意差があるかどうか確認した。定量RT-PCR法で発現に有意差の認められた候補遺伝子の発現部位を確認するために、ラット組織切片の免疫染色を行い、組織学的に検討している。候補遺伝子のヒトにおける相同遺伝子があるかどうかを、Entrez-Genomeなどのゲノム配列データベースにて確認している。尿道下裂患者とコントロール患者(包茎など)の手術検体を年齢や臨床症状から分類し、ヒト検体利用がスムーズにできるよう準備している。
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