2011 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線による腫瘍特異的光線力学的治療法に向けての基礎研究
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22791486
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
池上 要介 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (40381868)
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Keywords | 癌 / 光物性 / 蛋白質 |
Research Abstract |
膀胱癌皮移植モデルによる実験結果 BALB/c Slc-nu/nuにT24:1×106cells/100μl(in PBS)で背中の左右に皮下移植し腫瘍長径が5mmになるまで経過観察し、その後フラーレンを6.25pmol/kgの濃度で腫瘍に局所注射し、4時間後にUVA-13を2.5J/m2照射した。その後の腫瘍の変化を無刺激control,C60-Glulのみ、UVA-1,のみ、C60-Glul+UVA-1の4群について、それぞれ腫瘍体積の変化(control腫瘍長径が20mmになるまで)および病理繊学的検査により解析した。結果は膀胱癌細胞の皮下移植モデルでの移植効率および生着後の増殖力が非常に低く、PDTの効果判定および病理判定には実験系が不向きであることが判明した。以上より本研究は培養細胞中心に効果および細胞内シグナル伝達につき詳細に検討すすめていくこととなった。 アポトーシス関連タンパク質に関する実験結果 UVA-1照射24時間後にサンプルを回収し、ホモジナイズ後BSAにてタンパク定量行いタンパク量をそろえ、サンプル処理した。ただしチェックポイントタンパクは各細胞により元々の発現量が異なるため(癌になるほど変異しているものあるし、正常に近いものではもともとほとんど発現していないものもある)、各細胞間で総タンパク量をそろえてデータがとれない場合はそれぞれの細胞にてウエスタンブロットでバンドが見える条件にてサンプルを処理する場合もある。サンプルを泳動し、セミドライ法にてタンパクをメンブレンに転写し、次の各種抗体(PARP,cleaved,caspase3,8,9)にてウエスタンブロットを行った。結果は断片化したPARPを検出したことからPDTによるアポトーシスがタンパクでも確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験モデルでの実験において、膀胱癌細胞株の移植効率(生着率)が非常に低いため。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験において適切な条件を検討するとともに、培養細胞レベルでミクロでの細胞内シグナル伝達機能の解析をタンパク実験を中心にすすめていく。
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