2010 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍抗原提示と樹状細胞の機能改変を同時に行う遺伝子免疫療法の新規治療戦略
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22791492
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
藤井 令央奈 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30326368)
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Keywords | 免疫遺伝子治療 / 泌尿器癌 / survivin |
Research Abstract |
I 各種膀胱癌細胞株におけるsurvivinの発現の確認、抗癌剤耐性株の作製とsurvivin発現増強の検証(1)膀胱癌だけでなく各種泌尿器癌細胞株(T-24、)からRT-PCRでmRNA、western blotでタンパク発現を確認した。どの細胞株でもsurvivinの発現を認めた。しかしその発現強度においては有意差を認めなかった。(2)T-24を用いて低濃度の抗癌剤(cisplatin、Paclitaxel)存在下で培養しそれぞれの抗癌剤耐性T-24(T-24-CDDPR、T-24-PTXR)を作製した。抗癌剤耐性能をMTT assayで確認し、薬剤耐性であることを確認した。survivinのmRNA、タンパク発現レベルを確認したが、耐性獲得前の細胞株の発現レベルと有意差はなく、survivinによらない耐性獲得が類推された。 この耐性株は最近樹立されたものであり、今後詳細に検討を加える予定である。 II survivin遺伝子導入による膀胱癌細胞株の抗癌剤耐性化についての検討 (1)survivin発現アデノウィルスベクターの作製をおこなった。これをT-24に遺伝子導入を行ったが、十分なウィルス濃度が得られず、survivinの導入効率が悪く(発現の増強葉は認める。)抗癌剤の耐性の獲得にまで至っていない。現在ウィルス濃度をあげるべく調整中である。 III アデノウィルスベクターによるDCへのsurvivin遺伝子の導入と発現についての検討を行った。 遺伝子導入によりsurvivinの発現をRT-PCR、western blotで確認した。至適導入MOIを100とした。 IV survivin遺伝子導入でDCの生存期間、生存率の延長が得られるかについての検討 survivin遺伝子導入DCの生存率の改善をtrypan blue stainingで確認した。今後Annexin V、TUNEL染色で再確認の予定。
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