2010 Fiscal Year Annual Research Report
NFkB制御と抗EGFR抗体によるKRAS変異子宮内膜癌治療戦略に関する基礎研究
Project/Area Number |
22791520
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
水本 泰成 金沢大学, 附属病院, 助教 (00420331)
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Keywords | 子宮内膜癌 / KRAS変異 / NFkB / 抗EGFR抗体 |
Research Abstract |
子宮内膜癌における癌遺伝子KRASの変異は20%前後に認められる。EGFRを介したシグナル伝達系が各種癌の治療戦略の中心となってきており、抗EGFR抗体はすでに実地臨床にて使用されている。将来的に子宮内膜癌における抗EGFR抗体を用いた治療戦略を検討する際、KRAS変異子宮内膜癌は抗EGFR抗体抵抗性を示す可能性がある。本研究は、KRAS変異の下流の責任因子を抑制することで、KRAS変異子宮内膜癌に対する抗EGFR抗体の感受性を増強する可能性を検討する基礎的研究である。これまでの研究により我々はNFkBが責任因子であると仮説を立て、実験を計画している。 これまでに入手した子宮内膜癌細胞株におけるKRAS遺伝子変異の有無を確認した。KRAS変異の有無による抗EGFR抗体による増殖抑制効果をIn vitro実験系にて確認したところ、変異株において有意に増殖抑制効果が低いことが示された。KRAS変異により活性化するシグナル伝達系の中でNFkB経路が責任経路であるとの仮定の元、NFkBを抑制すべく、抑制因子である変異型IkB(SR-IkB)をKRAS変異細胞株にレトロウイルスベクター導入し、その表現形を現在評価しているところである。 野生型KRASを有する子宮内膜癌細胞株に対し抗EGFR抗体を作用させるとEGFR-RAS-NFkB経路を介してNFkB依存性転写の抑制を示すことを証明するため、kB responsive elementを有するOligonucleotideに対する結合能を評価、また転写活性化を評価すべくGelshift assay, Luciferase reporter assayの条件検定を実施している。
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