2011 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲンレセプターαプロモーターの組織特異的なメチル化領域の同定
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22791534
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
浅田 裕美 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90526906)
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Keywords | エストロゲンレセプターα / DNAメチル化 |
Research Abstract |
【目的】最近我々は、子宮平滑筋でエストロゲンレセプターα(ERα)のプロモーター領域のDNAメチル化状態がERα発現に関与していることを明らかにした。本研究では、ERα遺伝子のプロモーター領域のDNAメチル化状態が組織によって異なり、このことが組織特異的なERα発現調節機構であることを明らかにすることを目的とした。【方法】平成22年度の結果より、ERαプロモーターの-1188~-790の領域では組織によってDNAメチル化状態が異なることを明らかにした。そこで、ERαプロモーター-1244~+37bpを含むフラグメントを作成しプロモーター領域を持たないpGL3-basicベクターに挿入した。このベクターを制限酵素処理することで-1244~-638のフラグメントを切り出したのち、それをSssIメチラーゼでDNAメチル化処理を行った。メチル化した-244~-638のフラグメントをベクターに再挿入し(pGL-me)、コントロールとして非メチル化フラグメントを再挿入しだ(pGL-um)1培養ヒト子宮平滑筋細胞にpGL-meとpGL-umをそれぞれトランスフェクションし、ルシフェラーゼ活性を測定した。【結果】非メチル化コンストラクト(pGL-umlと比較してメチル化コンストラクト(pGL-me)ではプロモーター活性が約5分の1となっており、ERαプロモーター上流領域が、組織特異的にDNAメチル化制御を受けて遺伝子発現調節に関与する組織特異的メチル化変化領域(T-DMR: tissue dependent, differentially methylated region)である可能性が示唆された。
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