• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

頭頚部扁平上皮癌に対する抗腫瘍免疫応答を賦活する新規治療薬の開発

Research Project

Project/Area Number 22791569
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

櫻井 大樹  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10375636)

Keywords遺伝子 / 医療・福祉 / 核酸 / 癌 / 免疫学
Research Abstract

これまで頭頚部癌の治療は、手術・放射線・化学療法の3者を組み合わせて行われてきたが、進行症例では再発・転移をきたすことが多く予後は不良である。さらなる治療成績の向上には新たな治療の開発が急務である。近年、癌細胞が白血球に作用し、免疫を抑制的に制御することで癌細胞が免疫系から逃れ増殖しやすい環境を作り出していることが明らかになってきている。癌患者の末梢血にはT細胞の機能を抑制する白血球が増加することが報告され、骨髄球系の細胞表面分子を有することから骨髄由来抑制細胞(MDSC : myeloid-derived suppressor cells)と呼ばれている。ヒトでのMDSCの報告はいまだ少なく、その詳細は明らかになっていないが、近年、乳癌や胃癌ではMDSCの増加は予後を悪化させるとの報告がでてきており、MDSCをターゲットとする治療の開発は、新たな治療戦略となる可能性を持つと考えられる。
平成22年度において、頭頸部癌患者および健常者の末梢血を採取し、単核球分画(PBMC)を分離・回収しMDSC (HLA-DR(-)/Lin(-)/CD14(-)/CD15(+))の解析を行った。頭頸部扁平上皮癌未治療患者においてMDSCは健常者と比較しPBMC中に有意に増加し、病期の進行によりさらに比率の増大を認めた。またPBMC中のT細胞に対する抗CD3抗体および抗CD28抗体による刺激において、CD15(+)MDSCの除去により、活性化による分裂が促進されることが判明した。このことから頭頸部癌においてもMDSCは増加し、T細胞の活性化を抑え、抗腫瘍免疫を抑制的することが示唆された。さらに手術治療を行った症例では、MDSCの増加群と非増加群において、腫瘍組織中micro-RNAの網羅的な発現比較解析を行っており、今後mSCの増加や、腫瘍免疫の抑制に関与する遺伝子の探索を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 頭頸部癌患者における骨髄由来抑制細胞の検討2011

    • Author(s)
      櫻井大樹
    • Organizer
      日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会
    • Place of Presentation
      全日空ホテル(大分県)
    • Year and Date
      2011-02-12

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi