2010 Fiscal Year Annual Research Report
好酸球性副鼻腔炎の病態機序解明に対する真菌を用いたアプローチ
Project/Area Number |
22791571
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
米倉 修二 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20400939)
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Keywords | 好酸球 / 副鼻腔炎 / 真菌 |
Research Abstract |
好酸球性副鼻腔炎の病態機序は解明されておらず、今回の研究では真菌を用いたアプローチでその機序解明を目標としている。今回の研究では好酸球性副鼻腔炎症例の手術検体を用い、病変部に浸潤している好酸球あるいはリンパ球を真菌で刺激することで生じるサイトカインの検討と、そのサイトカイン産生能と組織中のIgE、NKT細胞浸潤との関連を検討している.具体的な検討事項は、1.好酸球性副鼻腔炎症例の鼻茸・鼻粘膜から好酸球を分離し、真菌の刺激によって好酸球の脱顆粒が起こるかを確かめる、2.検体より採取した、好酸球、Tリンパ球を分離し、真菌の刺激を加えることで、IL-5を中心としたサイトカインの産生誘導を調べる、3.真菌刺激によって誘導されたサイトカイン産生能と、組織中のTotal IgEあるいは検体より検出されたNKT細胞数の相関を調べる、以上の3項目について解析を進めている。 22年度の目標症例数は10症例であったが、現在10症例がエントリーされており現在解析中である。真菌に関してはAlternaria alternata, Aspergillus versicolor, Candida albicansを中心に刺激をしているが、各症例における反応は様々である。また、組織中のIgEについても症例によって異なり、真菌の関与、I型アレルギーの関与が共通の病態機序となっているかについては症例数を増やした解析が必要である。また個々の症例について、アレルギー性鼻炎を含めた背景因子も含めて検討する必要があると考えられる。23年度は更に10症例以上のエントリーを目標とし、詳細な解析を行う。
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