2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791574
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
狩野 章太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00334376)
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Keywords | 聴覚 |
Research Abstract |
時間情報伝達機構の実用的臨床検査の確立:雑音下の条件において信号の時間情報を検出する機能を評価した。時間情報の成分別の伝達機構を明らかにするため、前年に引き続き、聴覚心理学的測定を行った。語音がマスカーから空間的に分離されると、同じ方向の場合に比べて12dBほど聴取閾値が改善すること(Spatial Release from Masking (SRM))が確認された。破裂音、半母音、弾音は後続母音のフォルマントの移動パタンが利用でき、SRMが大きかった。両耳聴による音脈文擬が使いやすいためと考えられた。摩擦音はその周波数分布によってマスクされやすさが大きく異なり、SRMもおこりにくかった。信号音源と雑音音源の位置を入れ替えると、S/N比と正答率の関係が変化した。負荷される雑音音源と信号音源の相対的な位置関係によって子音聴取の正答率のパターンが複雑に変化した。 聴神経・脳幹における時間情報伝達機構の解明:麻酔下の動物を脳定位装置に固定し、外耳に挿入したイヤホンで純音あるいはノイズを聴かせながら、聴神経あるいは脳幹の聴覚伝導路に刺入した微小電極で細胞外電位を記録するシステムを確立した。音刺激作成と活動電位記録を同一のPCで制御し、蝸牛神経核ニューロンの線維が台形体を通る所で細胞外電極によるsingle unit recordingを行い、音刺激に含まれる時間情報と活動電位の時間情報を比較してPhase lockingの精確さを評価した。微細な時間情報の解析機構と、包絡線で表される変調周波数の解析機構、音圧をコードする機構の間に相互作用があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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