2010 Fiscal Year Annual Research Report
SLC26A4遺伝子変異による難聴のデータベース構築と平衡機能解析
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22791587
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 宏明 信州大学, 医学部附属病院, 助教(特定雇用) (00419368)
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Keywords | 内耳 / 感音難聴 / 遺伝子 |
Research Abstract |
遺伝子診断で得られた情報を適切に臨床にフィードバックするためには、さらに多くの症例にて日本人におけるSLC26A4遺伝子変異のデータベース化を行い、日本人における遺伝子変異の種類と頻度、遺伝子型と表現型の関連性につき明らかにすることが必要である。 本年度は、先天性難聴患者を対象にインベーダー法による遺伝子解析を行い、SLC26A4遺伝子変異が認められた症例に対して、難聴およびめまいの長期間フォローを開始し臨床情報を収集している。特に、平衡機能障害を生じる原因を明らかにすることを目的に、SLC26A4遺伝子変異を持つ患者における平衡機能を評価し詳細に検討した。 具体的にはSLC26A4遺伝子変異が確認された難聴患者、7名を対象に平衡機能評価としてカロリックテスト、VEMPを施行した。めまい発作の認められない状態では7例中6例でカロリックテストにおいて両側または片側の異常が認められた。VEMPにおいては全症例で両側正常の反応を認めた。経過中にめまい発作(一側聴力低下を伴う)を認めた3症例においてはすべての症例で患側においてVEMPの低下を認めた。その内、2症例においてはめまいの改善とともにVEMPの改善が認められた。 半規管機能においては正常~CPまで幅広く、症例により様々であった。過去の報告においても半規管機能はSLC26A4遺伝子変異を持つ症例または前庭水管拡大を有する症例において、結果は様々であり段階的に低下していく可能性も考えられた。また、全例においてVEMPの反応を認められ、うち2症例においてはめまい発作時に反応が低下し後に回復が認められた事よりSLC26A4遺伝子変異を有する症例においては、球形嚢の機能は残存しており、発作時に機能低下し、その後回復する可能性が考えられた。
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Research Products
(1 results)