2011 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト脂肪由来幹細胞の培養法の確立および組織再生技術の研究開発
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22791617
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 政博 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90513268)
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Keywords | 脂肪組織由来細胞 / 創傷治癒 |
Research Abstract |
我々は、動物(ラット)での安定した脂肪由来幹細胞の単離、培養技術が確立したことを踏まえ、ヒトでの脂肪由来幹細胞の単離、培養を試みた。その結果、ラットと同様な方法で、脂肪由来幹細胞を単離し、さらに培養することが可能であった。H23年度、我々は、例数を重ね、ヒトの脂肪由来幹細胞の安定した培養技術を確立できたことを確認した。 更に、これらの培養したヒトの脂肪由来幹細胞を用いて、創傷治癒に対する影響を、ヌードラットを用いて実験した。耳鼻咽喉科での手術検体からのヒトの脂肪組織を得るには、安定した供給が困難であったため、実際には販売されているヒトの脂肪由来幹細胞(Invitrogen)を培養し、使用した。方法としては、生後9週から10週のヌードラットの後頸部に直径10mmの全層性皮膚欠損部を作製した。皮膚欠損部は人工皮膚(テルダーミス真皮欠損用グラフト[○!R]、オリンパステルモバイオマテリアル)で被覆,縫合した。この人工皮膚内に、培養したヒト脂肪由来幹細胞を懸濁したMatrigel^<TM>(BD)を注入、移植した。コントロールとしてPBSを混合したMatrigel^<TM>を人工皮膚内に注入したモデルを作成した。創傷治癒の過程を肉眼的に比較、評価した。肉眼的には,1週間後の時点で,ヒト脂肪由来幹細胞を移植したモデルではコントロールモデルに比べて,創部の縮小傾向を認めていた。2週間後の時点では,いずれのモデルでも創部は上皮化していた。 これらの結果は,ヒト由来の脂肪由来幹細胞が頸部皮膚欠損部において,皮膚の再生を含め早期から創傷治癒を促進させる可能性を示していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトでの脂肪由来幹細胞の培養技術が確立でき、また、実際にヌードラットの頸部に作製した創部に脂肪由来幹細胞の移植をおこなっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヌードラットの頸部の創部において、ヒトの培養した脂肪由来幹細胞を移植した場合の創傷治癒の促進効果がコントロール群よりも良好なことを、例数を重ね定量的に証明していく。また、培養した脂肪由来幹細胞が創部に存在することも病理組織学的に証明していく。
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Research Products
(1 results)