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2011 Fiscal Year Annual Research Report

自然免疫の制御による角膜感染に伴う炎症の抑制

Research Project

Project/Area Number 22791666
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

角 環  高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (70385243)

Keywords緑膿菌 / 角膜炎 / サイトカイン / 好中球
Research Abstract

本年は,緑膿菌性角膜炎のマウスモデルの確立とそのモデルを用いてIL-17Aの役割を検討した。
C57BL/6およびBALB/cマウスに、26G針にて3本の直線の角膜上皮欠損を作製し、緑膿菌の臨床分離株(5×10^6CFU/5μl)を点眼して感染させ、その後経時的に角膜の臨床所見を観察した。感染後5日目にマウスを安楽死させ、眼球を摘出し、角膜内の生細菌数や切片、あるいはRNAを抽出した。
臨床所見はC57BL/6マウスにおいて、経時的に増悪していき、感染5日後にはほとんどのマウスで角膜が穿孔していた。組織学的検討およびミエロペルオキシダーゼ活性の測定により、角膜病巣部には多数の好中球が浸潤していた。一方、BALB/cマウスにおいては、C57BL/6マウスに比して角膜混濁などの臨床所見は軽度であり、感染5日後の角膜内生細菌数および浸潤した好中球数もC57BL/6に比して低かった。
近年種々の臓器で微生物感染においてサイトカインIL-17が重要な役割を果たしていることが報告されてきている。そこで我々はIL-17A遺伝子欠損/(KO)マウスを用いて,緑膿菌性角膜炎におけるIL-17の役割について検討した。C57BL/6背景のIL-17A KOマウスにおいては,野生型マウスに比して臨床所見が重篤で,感染5日後の角膜内の生細菌数および好中球薮が多い傾向が認められた。反対にBALB/c背景のIL-17A KOマウスにおいては,野生型マウスに比して臨床スコア,角膜内の生細菌数および好中球数共に低い傾向にあった。
これらの結果より,C57BL/6マウスにおいてはIL-17Aは緑膿菌感染に対して抑制的に働き,緑膿菌に対して抵抗性であるBALB/cマウスにおいてはIL-17Aは感染を増悪させている可能性が示唆された。

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Published: 2013-06-26  

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