2011 Fiscal Year Annual Research Report
超高速光干渉断層計によるコンタクトレンズフィッティング測定
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22791684
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中西 基 北里大学, 医学部, 助教 (40433718)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Keywords | SCLフィッティング / 光干渉断層計 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究は、当教室が開発した超高速光干渉断層計(以下超高速OCT)にて真のコンタクトレンズ(以下CL)ベストフィッティングを明らかにすることを目的としている。そこで本年度は以下の手順にて研究を実施した。 1. 測定装置の構築 現在眼科学単位で稼働しているトプコン社の細隙灯顕微鏡SL-D7に、専用デジタルカメラDC-3を接続して前眼部の動画をMOVデータ形式にてパーソナルコンピュータにて取得可能にした。さらに超高速OCT計測を前眼部動画撮影とパラレルに行えるようにするため、細隙灯顕微鏡SL-D7の鏡筒に超高速OCTをビームスプリッターにて接続した。 2. 細隙灯顕微鏡による前眼部測定 まず、2次元での前眼部のダイナミクス測定ができるデジタルカメラDC-3にて開瞼後に拡大してゆくドライスポットの面積変化測定を試みた。撮影されたフルオレセイン染色後のドライスポットは画像解析ソフトPhotoshop®にて二値化し、開瞼後の面積変化量として算出することに世界で初めて成功した。この成果は、超高速OCTによるCLベストフィッティング測定の対象眼における涙液動態を評価する準備実験として意味のあるものと考える。 3. 超高速OCTによる前眼部測定 続いて、3次元での前眼部のダイナミクス測定ができる超高速OCTにて下方涙液メニスカスボリュームおよび瞬目にともなうターンオーバー測定に世界で初めて成功した。瞬目にともなうターンオーバーは特異な変化を見せた。CLは涙液を介して角結膜にフィッティングしていることから、これら涙液ターンオーバーの解析によりCLフィッティングの病態解明が進むと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
まず、本研究を行うに当たり用意したデジタルカメラDC-3にて開瞼後に拡大してゆく涙液のドライスポットの面積変化量を、世界で初めて定量化に成功し、この成果を元に特許申請を行った。一方、世界最高速測定を可能にした当教室のOCTにてこれまで測定不可能であった経時的な虹彩体積の変化を捉えることに、世界で初めて成功した。しかし、CLのベストフィッティングについては、現在も測定計測中であり、もう少し解析に時間を要する。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、超高速OCTにてCL装用下での前眼部3次元画像を測定中である。蓄積されたデータから、今後CLペストフィッティングを涙液のターンオーバーに関するデータも同時に測定しながら多角的に解析し、論文執筆する予定である。
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Research Products
(2 results)