2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体電気インピーダンスを用いた血行動態モニタリングの開発
Project/Area Number |
22791733
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
白石 知大 杏林大学, 医学部, 助教 (40433726)
|
Keywords | 遊離皮弁 / モニタリング / 生体インピーダンス |
Research Abstract |
Wister系ラットを用い、isoflurane 1.2%麻酔下で鼠径部に大腿動静脈を茎とする島状皮弁を作成した。これを皮膚・皮下組織モデルとし、組織の電気インピーダンスを測定した.電気インピーダンスZを|Z|と位相θを用いてZ=|Z|sinθ-|Z|cosθiとして複素平面上にプロットし、周波数を変化させたグラフを作成した。また、このグラフを経時的に作成し、グラフ形態の経時的な変化を評価対象とすることとした。組織に流れる電流・電圧と、生体インピーダンスを考慮すると、周波数が1kHz以上でなければ測定に必要な電流が大きくなることが分かった。また本測定系では安定した測定値が得られる周波数は1-数10Hzであることが分かった。また、前脛骨筋を用いた筋肉モデルでは筋収縮が起こらない程度の適切な電圧は100mV程度であることが分かった。 血管のクランプテストの結果、動脈クランプ後は経時的に虚数成分は減少していき、抵抗成分は経時的に大きくなることが多く、静脈クランプ時には虚数成分は経時的に増大し、抵抗成分は経時的に減少することが多いことが分かった。 不十分なクランプを行ったモデルなどを用いた検討では、流れがある状態では虚数成分は大きく、流れがない状態では虚数成分は小さくなる方向へ変化することが示唆された。 同様の血管クランプモデルを筋肉・骨膜モデル、および腸間膜モデルでも行った。傾向としては皮膚・皮下組織モデルと同様の傾向がグラフに表れることが分かった。
|