2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791750
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
日浅 謙一 九州大学, 大学病院, 医員 (00380452)
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Keywords | 心筋新生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、次世代の新規心筋再生療法の候補として、「間質幹細胞を重症不全心筋へ動員するケモカインSDF-1αにより、重症左室不全症例の心筋収縮力回復が可能かどうかを明らかにする」ことである。SDF-1α遺伝子の作製:pcDNA3プラスミドにヒトSDF-1α遺伝子を組み込んだものを用いた。ヒトSDF-1αがマウスでも有効に作用することはすでに確認済みである。 SDF-1αの心筋への投与:SDF-1α遺伝子プラスミドあるいはルシフェラーゼ遺伝子プラスミド(対照プラスミド)200-300μg/kgを実験動物の心筋へ筋注し、実験を行った。下肢筋肉への遺伝子導入時にはエレクトロポレーションを併用し、導入効率の向上を図ったが、心筋へのエレクトロポレーションは不整脈を含む重篤な合併症発現の可能性があり、行えないと考えた。そのため、新たにプラスミド投与時の組織でのSDF-1α発現濃度を測定し、プラスミドの至適投与量を決定した。 実験モデル:全身細胞でβ-galactosidase(LacZ)を常時発現しているROSA26マウスの骨髄を野生型マウスへ移植した。これにより骨髄細胞のみでLacZを発現するマウスモデルの作製に成功した。このマウスに別の標識を行ったmesenchymal stem cellを投与する事によって、心筋細胞、骨髄細胞、投与幹細胞はそれぞれ別々に標識されることとなり、各要素の関与を明らかにした。 重症左室不全モデルの作製:上記マウスの左前下行枝近位部を結紮し、急性心筋梗塞を作製し、慢性心不全状態となったマウスを用いて実験を行った。安定した心不全モデルの作製に成功した。
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