2010 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス抑制遺伝子Bcl-XLの骨の形成及び維持における機能解明
Project/Area Number |
22791771
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森石 武史 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 技術職員 (20380983)
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Keywords | 骨芽細胞 / アポトーシス / Bcl-XL / 骨形成 |
Research Abstract |
骨芽細胞は骨細胞へと最終分化する過程で、アポトーシスで数が減少すると考えられている。本研究では、骨芽細胞のアポトーシスを抑制し骨量を増加させる目的で、アポトーシス抑制遺伝子Bcl-X_Lに着目し、骨芽細胞特異的Bcl-X_L過剰発現マウスと骨芽細胞特異的Bcl-X_Lコンディショナルノックアウトマウスを用い、Bcl-X_Lの骨形成・維持における役割を明らかにする。現在、当講座において、骨芽細胞特異的Bcl-X_L過剰発現マウスの弱ラインと強ライン(以下、Bcl-X_L tg(L), Bcl-X_L tg(H)と表記する)が樹立されている。またBcl-X_Lコンディショナルノックアウトマウス(以下、Bcl-X_L cKOと表記する)は、Bcl-X_ L flox/floxと骨芽細胞特異的Cre過剰発現マウスを交配させることによって得た。平成22年度はこれらのマウスの表現型解析を主に行った。10週齢の大腿骨においてμCT解析を行った結果、Bcl-X_L tg(H)マウスでは大腿骨遠心部の海綿骨骨量が野生型マウスと比較し有意に増加しており、Bcl-X_L cKOマウスは、野生型マウスと比較し体長や体重は変わらないにもかかわらず、大腿骨遠心部の海綿骨骨量が有意に減少していた。この骨量の増減がどのような機序で起こっているのか解析するために(1)組織切片を用いた骨芽細胞の増殖及びアポトーシスの算出(2)組織切片を用いたI型コラーゲン、オステオポンチン、オステオカルシン、Runx2、Osterix等のin situ hybridizationや、オステオポンチン、オステオカルシン、Runx2、Osterixの抗体を用いた免疫染色(3)10週齢大腿骨における骨形態計測(4)長管骨骨芽細胞分画を用いた破骨細胞誘導因子、増殖・アポトーシス関連因子の発現比較について検討中である。
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[Journal Article] Ultrastructural analysis of osteoblasts, osteocytes and odontoblasts in Runx2 transgenic mice.2010
Author(s)
Miyazaki, T, Moriishi, T, Izumi, S, Baba, T, Komori, T
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Journal Title
J Electr Microsc Technol Med Biol.
Volume: 23(2)
Pages: 50
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