2010 Fiscal Year Annual Research Report
SUMO化修飾の阻害による骨芽細胞分化促進機構の解明
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22791781
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
雪田 聡 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (80401214)
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Keywords | 骨芽細胞分化 / SUMO化修飾 / 再生医療 |
Research Abstract |
本研究は効率的な骨芽細胞分化誘導方法を開発することにより、歯周病により失われた歯槽骨を再生することを目的としている。現在までの研究により、私はSUMO化修飾に必須の酵素Ubc9のノックダウンがマウス筋芽細胞C2C12細胞において、BMP応答を促進し、骨芽細胞分化を促進させることを明らかにした。この分化促進作用のメカニズムを明らかにするため、当該年度において、マイクロアレイ解析を用いた網羅的解析を行った。その結果、BMP添加条件においてUbc9のノックダウンした場合にのみ発現が上昇する遺伝子を513、発現が減少している遺伝子を514同定した。Gene Ontology (GO)解析により機能面に着目して分類したところ、Ubc9のノックダウンにより細胞外基質に関与する遺伝子群が有意に増加し、筋収縮に関与する遺伝子群が有意に減少していることが明らかとなった。このことから、Ubc9のノックダウンはBMPによる骨芽細胞分化促進および筋細胞分化抑制を増強していると考えられる。また、Ubc9をノックダウンし、BMP添加後2時間という短時間で発現が変化する遺伝子を網羅的に探索し、転写因子に着目した結果、19個の転写因子を同定した。このうち骨芽細胞分化に対する影響が不明なもの14個について現在機能解析を行っている。そのうちの1つLhx8はノックダウンによりBMP応答能が抑制されることが分かった。 SUMO化修飾を介した骨芽細胞分化誘導におけるLhx8の役割を明らかにすることにより、間葉系幹細胞から骨芽細胞分化への分化機序の新たな知見を得られることが期待される。
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