2011 Fiscal Year Annual Research Report
ウィントシグナルによる関節表層細胞の機能制御機構の解明
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22791799
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| Research Institution | Showa University |
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Principal Investigator |
安原 理佳 昭和大学, 歯学部, 助教 (20453649)
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| Keywords | 関節軟骨 / 再生医学 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 軟骨 / Wnt/β-catenin |
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| Research Abstract |
本研究課題は加齢や外傷により損傷される関節軟骨の病態解析とその予防を目的とし、特に、関節軟骨の細胞機能調節機構に重点を置き解析を行ってきた。平成22年度に、申請者はマウス関節軟骨より「表層細胞」の単離培養に成功し、表層細胞が未分化な関節軟骨前駆細胞様の性質を有する事、また、その性質の保持にはWnt/β-cateninシグナルによる制御機構が存在することを明らかにした。平成23年度はさらにin vivoにおける関節軟骨の細胞機能の解析を行い、マウス表層細胞をNudeマウスの腹部皮下に移植すると硝子軟骨様のペレットを形成し、表層細胞が軟骨に特化した細胞である事を見出した。さらに、表層細胞にWntを前処理しておくことで、これらの軟骨分化は遅れ、表層細胞の性質を維持したペレットを形成した。一方でβ-catenin欠損マウスから採取した表層細胞は軟骨分化が促進した。これらの結果は表層細胞が軟骨に特化した細胞であり、Wnt/β-cateninシグナルによる制御を組み合わせる事により、生体により近い関節軟骨の再生が可能であると示唆された。また、Wnt/β-cateninシグナルはBMP/TGFβ、細胞接着因子であるIntegrinやRacシグナルとも相互作用する事がin vitroの実験で示唆され、軟骨特異的Rac1欠損マウスの関節軟骨を形態解析した結果、関節表層がβ-catenin欠損マウスと類似して菲薄化する事が明らかとなった。
以上の本研究課題の遂行により得られた実験結果は表層細胞を応用した新たな関節軟骨再生法に向けた有用な知見である。
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Research Products
(6 results)
