2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791804
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)
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Keywords | 破骨細胞 / 破骨細胞前駆細胞(QOP) / Fms / RANK / c-FOS / ヒドロキシウレア |
Research Abstract |
交付申請書に記載した「QOPマーカーの探索」について以下の所見を得た。以前、ヒドロキシウレアはマクロファージの破骨細胞への分化を抑制するが、QOPの破骨細胞分化は抑制しないことを報告した(J Cell Biol. 2009;184:541-554)。破骨細胞分化に対するヒドロキシウレア感受性を利用し、マウス骨髄細胞を、QOP[RANK(+)Fms(-)]およびマクロファージ画分[RANK(-)Fms(+)]に分画した。QOP画分とマクロファージ画分の、マイクロアレイ解析を試みた。その結果、QOP画分はマクロファージ画分に比較し、マクロファージマーカー(F4/80,CDllb,Fms)発現が低く、破骨細胞マーカー(Carbonic anhydrase II, MMP9, TRAP5b, Trasferrin receptor)発現が高いことを明らかにした。以上より、QOPはマクロファージより破骨細胞分化へコミットした細胞であることが示唆された(J Bone Miner Res. 2011; 26:2978-2990)。交付申請書に記載した「c-Fos欠損マウスへのQOP移植実験」について以下の所見を得た。生体内におけるQOP数が非常に少ないため、移植実験は断念した。一方、c-Fos欠損マウスへ野生型マウス由来骨髄細胞を移植すると、骨表面にRANK陽性細胞が出現することを認めた。さらに、(1)QOPは、骨表面でRANKの発現上昇を介して破骨細胞へ分化すること、(2)RANKの発現上昇には骨芽細胞が発現するM-CSFが必要あること、(3)RANKの発現上昇にはM-CSF/Fmsの下流のc-Fosが必要であることを明らかにした(J Cell Sci. 2012 in press)。
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Research Products
(7 results)