2011 Fiscal Year Annual Research Report
菌体外マトリックスをターゲットとした成熟バイオフィルムの制御戦略の確立と臨床応用
Project/Area Number |
22791830
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
若松 里佳 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (80422616)
|
Keywords | バイオフィルム / リアルタイム解析 / 洗口液 / 膜傷害 / 剥離 |
Research Abstract |
Streptococcus mutansを用いた人工バイオフィルムに対する各種洗口液の浸透動態をcalcein-AM (CAM)染色法と共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)を用いたリアルタイム観察にて解析した。CAMで生菌を染色し、CLSMを用いて断層像を採取したのち、各材料の作用直後から付着界面の共焦点画像を15秒おきに10分間採取した。採取した共焦点画像から厚みを算出し、蛍光量の減少率を解析した。さらに、洗口液の殺菌効果を生死分別染色法や生菌数測定法で検証するとともに、洗口液のバイオフィルム剥離能も併せて検索した。 主要有効成分をクロルヘキシジン(CHX)、塩化セチルピリジニウム(CP)、イソプロピルメチルフェノール(IP)、およびチモール(TH)とする4種の洗口液を検索対象とした。S.mutans ATCC 25175株を、ガラスベースディッシュを用い0.5% sucrose含有BHI液体培地中で24時間嫌気培養することによりバイオフィルムを形成させた。 研究成果として、CAM染色法を用いたCLSMによるリアルタイム解析により、S.mutansバイオフィルムに対して四種の洗口液が異なる浸透動態を呈することが明確となった。中でもTHは浸透が最も迅速で、高い膜傷害効果を有する
|