2011 Fiscal Year Annual Research Report
根尖性歯周炎等の口腔内感染巣が易感染性患者の好中球減少性発熱に及ぼす影響
Project/Area Number |
22791836
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
曽我 賢彦 岡山大学, 大学病院, 助教 (70509489)
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Keywords | 根尖性歯周炎 / 血液疾患 / 好中球減少性発熱 |
Research Abstract |
造血器腫瘍を中心とした血液疾患患者を対象として,根尖性歯周炎等の口腔感染除去および管理を行った。血液内科と連携を密に取り,全身状態に注意して,行なえる時期に可能な範囲での効率的な治療を行った。これより得られたデータから研究を進め,以下の成果を得た。 化学療法時あるいは造血幹細胞移植期の抗菌剤の使用状況と白血球減少時の発熱(好中球減少性発熱)の発生を調べたところ,根尖性歯周炎の急性化以外の原因が否定的である好中球減少性発熱を呈した症例を経験し,その詳細な内容を取りまとめるとともに,易感染患者における根尖性歯周炎等口腔内感染巣の治療の重要性を示唆した。 歯科のみならず,国内外の医科あるいは口腔ケアすなわち口腔感染管理をテーマとする看護の学会にも積極的に参加し,資料および情報収集を行うとともに,研究成果を発表・発信した。 根管内細菌のみならず,さらに口腔粘膜上についても調査を行った。昨年度明らかにした,造血幹細胞移植期にはstreptococciなどの口腔内常在菌の保有者は減少し,coagulase-negative staphylococciの保有者が極めて増加すること,そしてcoagulase-negative staphylococci菌血症あるいは敗血症はカテーテル感染等が疑われることが多いが,口腔粘膜炎・潰瘍からの感染も疑うべきであることを示した論文が国際誌に掲載・発刊された。 また,白血病性歯肉増殖における歯周感染等の口腔内感染巣の関与も調べ,歯周感染等の口腔内感染巣が白血病性歯肉増殖の病態の一翼を担うことを示唆するに至った。本内容は論文とし,国際誌に受理された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Histological and immunohistochemical features of gingival enlargement in a patient with AML
Author(s)
Sonoi N, Soga Y, Maeda H, Ichimura K, Yoshino T, Aoyama K, Fujii N, Maeda Y, Tanimoto M, Logan R, Raber-Durlacher J, Takashiba S
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Journal Title
Odontology
Volume: (in press)(online available)
DOI
Peer Reviewed
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