2010 Fiscal Year Annual Research Report
有床義歯装着患者の義歯安定剤の効果と危険性について
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22791867
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
乙丸 貴史 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (30549928)
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Keywords | 義歯安定剤 / 顎義歯 / 咀嚼混合能力 / 発話機能評価 / 表面筋電図 / 上顎無歯顎 |
Research Abstract |
有床義歯装着患者の義歯安定剤の使用による咀嚼機能や発話機能の変化について客観的機能評価方法を用いて調べ,その効果や危険性について明らかにすることを目的とし,本研究では,特に有床義歯の安定が難しいとされている頭頸部腫瘍切除後の顎義歯装着患者(上顎骨切除患者,下顎骨切除患者,舌切除患者)を被験者とし,装着された顎義歯を対象に義歯安定剤を使用し,ワックスキューブを用いた客観的咀嚼機能評価を行い,また音響分析を用いた客観的発話機能評価を行い,その効果や危険性について明らかにすることを目的とした. 22年度では,本研究に同意の得られた頭頸部腫瘍切除後の顎義歯装着患者のうち,支台歯のない顎義歯装着患者(上顎骨切除患者,下顎骨切除患者,舌切除患者)を被験者とし,装着された顎義歯を対象に義歯安定剤の使用前後で客観的評価を行った.咀嚼機能評価は,併設されている計測治療室にてワックスキューブを用いた客観的評価や表面筋電図による評価を行った.発話機能評価は,雑音に邪魔されずに声の録音が可能な防音室にて,音響分析を用いた客観的発話機能評価や発語明瞭度検査を行った. 顎義歯装着患者の咀嚼・発話機能評価の実施,データ収集を重点的に行った結果,支台歯のない顎義歯装着患者の咀嚼機能および発話機能の客観的評価結果を収集することができた.特に上顎無歯顎の上顎欠損患者の咀嚼機能結果より興味ある知見を得たので,次年度の学会発表準備を行った.
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