2011 Fiscal Year Annual Research Report
舌・咀嚼筋組織の早期再生を可能にする骨格筋移植体作製技術の開発
Project/Area Number |
22791879
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 宗正 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70467588)
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Keywords | 幹細胞 / 組織工学 / 周期的伸展刺激 / 骨格筋再生 / バイオリアクター |
Research Abstract |
舌、咀嚼筋は補綴歯科治療の予後を左右する非常に重要な組織であり、これらの組織欠損は患者のQOLに大きな影響をおよぼす。生体内外において組織や臓器を形成する工学的な技術であるTissueEngineeringは、舌、咀嚼筋組織の再生においても低侵襲な再建およびQOLの回復を可能にする技術として期待されている。本研究の目的は、腫瘍摘出などによって欠損した舌、咀咽筋組織を早期再建するための細胞組織工学技術を開発することである。本研究代表者は、患者由来の細胞源として、その採取にあたり侵襲が少なく、比較的容易、安全に行うことのできる骨髄由来間葉系幹細胞に着目した。前年度は、マウス骨髄由来間葉系幹細胞に生体内の環境を模倣した伸展刺激を試験管内で与えることで、効率的に筋管細胞分化を誘導するための条件検討を行い、0.17Hzで10%の周期的伸展刺激がこの細胞を効率的に配向させることを明らかにした。また、筋芽細胞分化誘導培地中で同様の機械的刺激を与えると高度に配向した筋管細胞を誘導可能であった。本年度は、この技術を用いて配向させた間葉系幹細胞を、分化後に伸展刺激を変化させることで剥離し、細胞をシート状に重ねる技術に取り組み、断片的ではあるが層状のシート状の細胞となっていることを組織切片にて確認した。この細胞シートを動物の背部骨格筋へ移植するための実験を試みたが、現時点では移植細胞を標識する技術に課題があるため、移植先の組織への定着を確認するには至っていない。今後、作製した細胞シートの生存率を向上しつつ移植先でこれらの細胞を検出可能な標識方法を検討していく予定である。
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