2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイスピードカメラを用いた歯根破折の動的挙動に関する研究
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22791885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宇佐美 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, ティーチングアシスタント (30573456)
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Keywords | ハイスピードカメラ / 歯根破折 / 動的挙動 / 支台築造 / ポストコア |
Research Abstract |
ハイスピードカメラによる撮影を行うためには,光量,被写体との距離など,通常の撮影に必要な条件の策定に加えて,破折の動的挙動を撮影するために,複数方向からの撮影を同時に行う環境設定炉必要である.そのために,撮影対象である歯根の表面および裏面から同時に撮影が行えるように,鏡を用い,フレーム内に表面および裏面の両面が同時に収まるようにした.この状態で,繰り返し実験を行っても再現性のある撮影が行えるように専用の器具を歯科用常温重合レジンを用いて作製し,実際に撮影が行えることを確認した. 撮影環境を整えた後に次のステップとして,歯根破折の動的挙動を解析するのに最適なコマ数および解像度の検討を行った.ハイスピードカメラでは,コマ数すなわち撮影速度を上げると解像度が低下してしまい,逆に解像度を上げるためには撮影速度を下げる必要がある.歯根破折の動的挙動で最も観察したいのは,亀裂の起点および伝播方向,そして亀裂進展の過程であり,これを確認できる撮影速度の範囲内で最も高い解像度が得られるように条件を設定した. これらの器具,条件設定を用いることにより,従来は不可能であった「破折の過程の観察による特有の」項目を観察することが可能になる.今後は,抜去歯に種々の材料によるポストコアを装着して,様々な方向から荷重をかけ,亀裂の起点,伝播の方向,そして亀裂進展の過程を観察することによって新たな知見を得る予定である.
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Research Products
(2 results)