2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791904
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
田坂 彰規 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90453761)
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Keywords | 咀嚼 / チューイング / ストレス / コルチゾール / アミラーゼ / 咀嚼能率 |
Research Abstract |
近年、全身機能に及ぼす咀嚼の重要性に関する報告が注目されており、その中で「咀嚼によるストレス緩和」について様々な研究がなされてきた。これまで我々はストレス評価の指標として唾液中コルチゾールを用いて、咀嚼時の運動条件(速度、時間、力)およびパーソナリティーがチューイングによるストレス緩和効果に及ぼす影響について検討した。今回、咀嚼する能力に着目し、咀嚼能率がチューイングによるストレス緩和効果に及ぼす影響を検討することを目的とした。 本年度では無作為抽出した健常有歯顎者18名にたいして咀嚼能率をグルコースセンサーおよび咬合力をオクルーザルフォースメーターにて検査した。その結果、咀嚼能率の平均は198.4±41dl/mgで、咬合力の平均値は529.8±239kNであった。このことから、本実験で選定した健常有歯顎者の被験者においては咬合力に若干ばらつきがあることがわかった。また、予備実験として被験者に本実験のストレスが負荷されるかを確認した。本実験のストレス負荷は2~4桁の加減乗除の計算問題を30分間とした。ストレスの指標として唾液中のコルチゾール濃度およびアミラーゼ活性を用いた。唾液中コルチゾール濃度に関しては、ストレス負荷直前から直後において必ずしも上昇するわけではなく、被験者のストレスに対する感受性および環境に左右されることが明らかとなった。一方、アミラーゼ活性はストレス負荷後において上昇した。このことを踏まえ、被験者のパーソナリティーおよび唾液採取のタイミングを検討し、来年度では本実験を行っていく。
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Research Products
(4 results)