2012 Fiscal Year Annual Research Report
骨再生用ナノコーティングスキャフォールドを用いた歯周組織再生療法の開発
Project/Area Number |
22791916
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮治 裕史 北海道大学, 大学病院, 講師 (50372256)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | スキャフォールド / ナノ材料 / リン酸カルシウム / 細胞・組織 / FGF / 歯周組織再生 / バイオマテリアル / ティッシュエンジニアリング |
Research Abstract |
異なる濃度のナノリン酸カルシウム(β-TCP)分散液を用いたスキャフォールドの作製と移植実験を行った.コラーゲンスポンジ(テルダーミス)を,3種類の濃度(0.1, 1, 5wt%)に調整したナノβ-TCP分散液でコーティングした.各試料の重量および圧縮強度を測定,SEMにて観察した.その結果,試料の重量は分散液濃度に依存して増加,圧縮強度は5wt%分散液コーティングスキャフォールドでコントロールであるコラーゲンスポンジの約2倍を示し有意に向上した.SEM観察においてナノβ-TCP分散液の濃度依存性に付着粒子が増加した. 次にラット背部皮下へ各試料を移植して,10日後に組織標本を作製,光顕観察を行った.また,移植後10日の各スキャフォールドを皮下より摘出して,スキャフォールドに含まれる細胞のDNA量を計測した.その結果,スキャフォールドへの線維芽細胞,マクロファージ等のingrowthが多く認められ,血管新生も盛んであった.DNA測定の結果,5wt%コーティングスキャフォールドはコントロールの約4倍,1wt%で約3倍の値であり,ナノβ-TCP分散液の濃度依存性に細胞のingrowthが増加することが明らかとなった. また,イヌ歯周組織1壁性骨欠損部にスキャフォールド(1wt%)を埋植して,10日目の生体親和性,細胞侵入性,スペースメイキング効果をコントロールと比較評価した.その結果,スキャフォールドを埋植した部位の歯肉退縮は少なく,細胞のingrowthを認めた.スキャフォールドの残存面積を計測するとコントロールの約2倍であった.またスキャフォールドに線維芽細胞増殖因子(FGF)を添加したところ,早期より骨再生が認められた.スキャフォールドへのFGF添加は歯周組織再生にも有効であると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)