2011 Fiscal Year Annual Research Report
歯牙再生のためのCNTコート電極を用いたiPS細胞制御可能な基盤培養技術の開発
Project/Area Number |
22791919
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
赤坂 司 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (00360917)
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Keywords | カーボンナノチューブ / iPS細胞 / 未分化培養 / 透明導電性薄膜 / パターニング / マニュピュレーション / 誘電泳動 / 分化誘導 |
Research Abstract |
将来的にはiPS細胞からの歯牙再生を行うため、初期課題としては、iPS細胞の未分化培養技術・細胞回収技術・分化制御技術などの基盤培養技術の発展が欠かせない。本研究では、1つの容器内でiPS細胞の様々な制御が可能なカーボンナノチューブ(CNT)コート細胞培養基材の開発を最終目的とした。 本年度は前年度の結果を踏まえ、主に、(1)複雑な構造を持つCNT電極とチャンバー作製、(2)iPS細胞の未分化培養、(3)誘電泳動による細胞回収、(4)細胞センサーとしての利用を計画した。 複雑な構造を持つCNT電極とチャンバー作製においては、MWCNTおよびSWCNTのCNTインクを使用し印刷によるパターン形成を検討した。その結果、100μレベルでCNT電極の任意パターンの印刷に成功した。また、微細形状を持ったフォトマスクを用いてCNT分散液の塗布によるパターン形成によっても同様にCNT電極パターンが作製できた。さらに、CNT電極印刷済みガラス基板とシリコーンチャンバー壁の強固な固着のため、プラズマ処理を検討した。その結果、容易に固着できることが判明した。また、パターン化したCNT電極上にてiPS細胞の細胞培養を行ったところ、現在のところ、未分化度については未検討であるが良好な細胞増殖が観察された。 誘電泳動による細胞回収・集積を検討したところ、マウス由来のiPS細胞において、電極間距離が100μから1mm幅において、良好な細胞集積が達成された。これにより100μ電極間隔ではあるがある程度の細胞パターンが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究費を使用できる時期が遅れたため、必要な機器の購入が遅れたためやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに得られた結果を考慮し、計画内容をしぼり、計画に沿い推進する予定である。
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Research Products
(6 results)