2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳由来神経栄養因子の受容体遺伝子多型が歯周組織再生能に及ぼす影響
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22791929
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武田 克浩 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10452591)
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Keywords | BDNF / 歯周組織再生 / 個体の感受性 |
Research Abstract |
本研究は、脳由来神経栄養因子(BDNF)/高分子ヒアルロン酸複合体の歯周組織再生治療薬としての臨床応用を達成するために、(1)BDNFによる歯周組織再生の詳細なカスケード、(2)BDNFによる歯周組織再生における個体の感受性を解明していくことを目的とした。本年度は(1)に関して、実験的歯周炎を惹起させたビーグル犬III級根分岐部歯周組織欠損モデルを用いてBDNF(50μg/ml)高分子ヒアルロン酸複合体投与2週間後の組織観察を行った。HE染色では、投与2週間後において歯槽骨再生はまだ十分ではないが、著しい炎症性細胞浸潤や根分岐部直下への上皮細胞の浸潤は認められなかった。細胞増殖マーカーであるPCNAの免疫染色では、欠損底部付近の結合組織中にPCNA陽性細胞が多く観察された。神経細胞マーカーであるPGP9.5の免疫染色では、欠損部象牙質付近の結合組織中や再生歯槽骨最上部の血管が豊富な結合組織中にPGP9.5陽性細胞が観察された。In vitroにおいては、ヒト歯周靭帯細胞における接着分子インテグリン発現に及ぼすBDNFの影響を検討し、BDNF(50ng/ml)はインテグリンα2,αv, β1,β3のmRNA発現を促進することが明らかとなった。(2)BDNFによる歯周組織再生における個体の感受性の解明に関しては、細胞応答(インテグリン発現)とtrkB受容体遺伝子多型の相関解析のために、智歯抜歯時に患者から歯と歯周組織の提供を受け、細胞分離、培養、凍結保存を行なった。同一個体からの、歯周靭帯細胞、歯肉線維芽細胞、歯肉上皮細胞を分離・培養、凍結保存を4個体において行った。
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Research Products
(3 results)