2010 Fiscal Year Annual Research Report
積層化骨芽細胞シート‐rhBMPによる骨再生系の確立
Project/Area Number |
22791945
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
林 達秀 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70367621)
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Keywords | 骨再生 / 骨芽細胞シート / 積層化 / rhBMP |
Research Abstract |
現在,骨の実質欠損の再生あるいは再建をする際には自家骨移植や骨補填材が用いられている.しかし,自家骨の採取は患者への侵襲が大きいことや,移植後骨が経時的に吸収されることが問題となる,一方,骨補填材はその生体親和性が問われることや,また,非吸収性の場合は半永久的に患部に留まることによる危険性も危惧される. そこで,温度応答性培養皿を用いて作製した積層化骨芽細胞シートを骨欠損部に移植し,骨の再生を促すことを目的として本実験に着手した.平成22年度は主にラット骨芽細胞用細胞を温度応答性培養皿上での培養および,同細胞をシート上に回収することを中心に行った.その際,12穴(17mmφ)および24穴(11mmφ)の培養皿を用いて行った.温度応答性培養皿上で培養された細胞は20~25℃,5~6分間静置で培養面からシート状に回収可能であるが,細胞の種類によって最適な温度が異なる.本実験では21℃,6分間静置で比較的効率よく細胞をシート状に回収できることをまずは見出した.一方で,細胞をシート状に回収後に行う細胞シートの積層化についてであるが,2層,3層と積層数を増やしていくと非効率的になった.これについてはさらなる検討が必要である. さらに,細胞シート積層化時に各種ヒトリコンビナントBMP (rhBMP-2, rhBMP-4, rhBMP-7)を添加し積層化骨芽細胞シート-rhBMP作製を試みる.同細胞シート作製後は骨欠損部に移植し,骨の再生を助長する,あるいは治癒期間の短縮が可能かを検討する予定である.
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