2011 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティクスに基づいた口腔前癌病変悪性化のメカニズムの解明
Project/Area Number |
22791955
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 雅修 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10392333)
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Keywords | エピジェネティクス / 口腔癌 / 口腔前癌病変 |
Research Abstract |
平成22年度は口腔扁平上皮癌細胞株2系統(Ca9-22、HSC-2)においてメチル化異常が認められたCpGアイランドのフラグメントはのべ約40,000個であった。そのうち遺伝子のプロモーター領域(転写開始点から5'上流300bpまでの領域)に存在するフラグメントは、324個であった。平成23年度は、それら324個のフラグメントに対して、さらに候補を絞り込むため、脱メチル化剤による遺伝子発現回復解析を行った。Ca9-22およびHSC-2に対して5-aza-dCを5日間投与し、IsogenおよびRNAeasyによりRNAを抽出、1^<st>2^<nd>strandのcDNAを作成、cRNAを合成、断片化を行い、affymetricsのgene chipを用いて、5-azanC投与前後で、発現が回復する遺伝子を検索した。その結果、Ca9-22、HSCa-dのいずれかにおいて発現が5-aza-dC投与後に3倍以上上昇している遺伝子は351個であった。既知の口腔癌関連遺伝子を除外、発がんに重要と考えられる遺伝子、機能的に情報の少ない、遺伝子を選択、抽出し、それら遺伝子のプロモーター領域のCpGアイランドにおいて、メチル化異常がどの程度存在するか否かを口腔扁平上皮癌細胞株5種類(Ca9-22、HSC-2.HSC-3、HO-1-N-1、SCC問4)を用いて解析を行った。メチル化解析の方法としてはMethylation-SpecifcPCR(MSP)法を用いた。今後は上記の解析において、メチル化異常が認められた遺伝子に関して手術材料を用いて解析を進める予定である。
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Research Products
(1 results)