2012 Fiscal Year Annual Research Report
無痛的抗菌剤局所急速送達法の開発ー交流矩形波を用いたイオン導入法ー
Project/Area Number |
22791958
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
脇田 亮 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (60376712)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イオントフォレーシス / 交流 / マイクロダイアリシス / 無痛 |
Research Abstract |
イオントイオントフォレーシス(IOP)は薬剤送達法の一種として現在ペインクリニック領域など臨床領域でも一部応用され始めている。一般に直流が用いられるが、大量・長時間の通電は熱傷や疼痛等の問題により制限がある。長時間使用を可能にするため我々は交流を用いたIOP(AC-IOP)を検討してきた。リドカインとアクリル製電極を使用した以前の研究結果より、平均電圧が陽性の交流正弦波を用いることでpHや温度の上昇などの問題を回避できる可能性が明らかとなった。そのため本研究ではin vivoでの薬剤の浸透に関して検討した。一方薬剤担持材として生体への適合性密着性の向上と有害事象発症低下を目的に開発したアルギン酸電極の特性の検討も行った。 ヘアレスラットの背部皮膚にマイクロダイアリシスプローブを埋入後、薬剤担持材として不織布を用いた電極を貼付した。種々の電場を印加し、経時的に回収した還流液中の浸透薬剤量を定量した。使用薬剤は1%リドカイン水溶液、印加した電場は異なる波形の変動電場としたがその平均電圧が等しくなるよう電圧を設定した、通電時間は120分とし、その間連続的に還流液を回収した。長時間通電によるリドカインの送達は交流矩形波が優れていると考えられた。一方、薬剤送達の効率化及び有害事象減少のためには電極の性状も大きな要因となる。我々は東京工業大学と共同でアルギン酸ゲルを用いた薬剤担持型の電極を検討しており、ゲル作製に不可欠なカチオンの種類及び濃度がアルギン酸の物性および送達効率に及ぼす影響も併せて検討中である。この電極は金属である電極とアルギン酸が化学的に結合しており既存の電極と比べ高効率な薬剤送達が期待される。本研究で明らかになりつつある長時間通電の条件を応用し抗生物質投与のための条件およびラット局所感染モデルを用いる浸透効率を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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