2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791960
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
濱田 啓一 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60570025)
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Keywords | 歯 / 歯髄 / 骨 / 再生医療 |
Research Abstract |
我々はこれまでにヒト歯髄細胞を再生医療に応用することを目指し研究を進めてきた。その研究過程において歯髄細胞の多分化能を検討する目的で、初代培養した歯髄細胞を細胞選択、分化誘導を行わずに、そのままハイドロキシアパタイトスキャフォールドに付着させ免疫不全マウスに移植したところ活発な骨組織形成が観察された。そこで本研究ではこれまでの我々の研究成果により発案された「ヒト歯髄細胞を用いた細胞選択、分化誘導を必要としない骨再生医療法」をより安全性の高い方法に改良し、臨床応用を目指すことを目的としている。 これまでの我々の研究においては歯髄細胞の培養においては牛胎児血清を使用していたが、臨床における安全性を考慮すると牛胎児血清の使用は避けたい。そこで研究初年度である平成22年度は無血清培地におけるヒト歯髄細胞の培養を目指した。初代培養の方法は従来どおりoutgrowth培養法を用いた。種々の無血清培地を試してみたところ、間葉系幹細胞用無血清培地により培養すると牛胎児血清含有培地と同等またはそれ以上の歯髄細胞の増殖が認められた。 平成23年度にはまず骨芽細胞マーカーの発現を間葉系幹細胞用無血清培地で歯髄細胞を培養した場合と牛胎児血清含有培地で培養した場合とで比較した。間葉系幹細胞用無血清培地で培養した場合でも後期骨芽細胞のマーカーであるオステオカルシンの発現が認められ、歯髄細胞は骨芽細胞へ分化したと考えられた。次に間葉系幹細胞用無血清培地にて培養した歯髄細胞をハイドロキシアパタイトスキャフォールドに播種し3次元培養した後に免疫不全マウスに移植したところ骨形成が認められた。本研究より歯髄細胞は牛胎児血清、分化誘導因子を用いなくても骨組織を形成することが判明した。 再生医療において安全性は重要事項である。本研究成果により歯髄細胞を用いた骨再生医療研究が臨床応用に近づいたと思われる。
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Research Products
(1 results)