2011 Fiscal Year Annual Research Report
Nαアセチル基転移酵素標的蛋白質の同定とアセチローム制御による新規治療法の開発
Project/Area Number |
22791976
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
田窪 千子 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (90379628)
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Keywords | アセチローム / αアセチル化 / 細胞死 / 5-FU |
Research Abstract |
頭頸部領域に使用される抗癌剤の1つに5-フルオロウラシル(5-FU)がある。申請者はこれまで5-FUによる殺細胞効果の作用機序について、喉頭癌由来HEp-2細胞株を用いて検討を行ってきた結果、5-FU処理によってN-a-acetyltransferase human (NATH)のmRNAおよび蛋白質発現量が減少することを見出だした。NATHによるアセチローム制御は癌細胞の制止を決定するのに重要な因子であることが示唆され、アセチローム制御に基づいた新規治療法の開発ならびに創薬の可能性について明らかにすることを目的としている。 平成23年度の研究実績は以下の通りである。 NATH標的蛋白質の同定(NATH siRNAによる12蛋白質の発現変化量の再確認)するために、NATHに対するsiRNA(siRNA;すでに作成・検討済み)、またはネガティブコントロールsiRNA(siNC)をトランスフェクトした喉頭癌由来細胞株HEp-2(24時間後、48時間後)かり蛋白質を回収し、プロテオーム解析にて発現の低下を認めた蛋白質2つ(HSP70,HSP90)と遺伝子発現量の低下を認めたTSにおいてウエスタンブロットにて確認を行った。しかしながらsiRNA群およびネガティブコントロール群に明らかな蛋白発現量の差は認めなかった。
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