2012 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質セラミックスにおける骨芽細胞の骨形成分子メカニズムの解析
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22791981
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
多田 美里(平岡美里) 広島大学, 病院, 歯科診療医 (40572326)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 多孔質セラミックス / ハイドロキシアパタイト / ヒト骨芽細胞 / 骨分化マーカー / シグナル伝達 / IP-CHA |
Research Abstract |
自家骨移植に代わる骨再建・再生法として,これまで我々は多孔質セラミックス(IP-CHA)と骨芽細胞のハイブリッド人工骨が有用であることを報告してきた。 本研究においては,IP-CHA におけるヒト骨芽細胞増殖・分化促進メカニズムを遺伝子レベルで解明し,特異的かつ普遍的に作用するシグナル伝達物質を含めた因子の発見・解析により,IP-CHA におけるヒト骨芽細胞による骨形成課程における細胞動態の詳細を明らかにすることを目的とした。 IP-CHA におけるヒト骨芽細胞の骨形成メカニズムの解析を行うため,IP-CHA に当科にて継代培養を行っているヒト顎骨骨芽細胞を播種し,デキサメタゾンを含む石灰化誘導培地で培養後,骨芽細胞から mRNA を抽出し,Runx2,Osteorix などの転写因子の発現を real-time PCR 法,ELIZA 法にて検討し,多孔質セラミックス(IP-CHA)における骨芽細胞の 骨形成・分化マーカー(ALP,Type I collagen,OCN,OPN)の遺伝子発現に対する相乗効果,あるいは抑制効果を経時的に検討したところ,細胞内分子と細胞内シグナル伝達系が,ALP,Type I collagen,OCN,OPN mRNAの発現に特異的な作用をきたして骨芽細胞の分化を促進し、制御している可能性が示唆された。 IP-CHA は既に臨床応用されており,本材料と骨原性細胞複合体に関する研究は活発に行われているが,多孔質セラミックスにおける細胞挙動や骨芽細胞分化を制御するシグナル因子群に関する詳細については未だ明らかになっていない部分がある。本研究により,多孔質セラミックス/骨芽細胞複合体の臨床応用に基礎的な裏付けを行うとともに,より理想的な骨再建材料の開発と臨床応用の基礎的研究になったと考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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