2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規遺伝子増幅法による口腔癌センチネルリンパ節の術中転移診断法の確立
Project/Area Number |
22791988
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
合田 啓之 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (00464371)
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Keywords | センチネルリンパ節 / OSNA |
Research Abstract |
当院臨床研究倫理審査委員会承認後(愛大医病倫0701008号)、OSNA法を実際にセンチネルリンパ節生検に応用したところ、これまでの成果では、cytokeratin19(CK19)を標的とし、リンパ節312個の正診率95.2%,と良好な結果を得ている(Oral Oncology 2012 inpress)。しかしながら、口腔扁平上皮癌においてはCK19遺伝子の低発現や発現を認めないものがあることがわかり、診断精度向上のために、マルチマーカーによる診断が必要であることも分かった。このことよりマイクロアレイ解析を用いて新たな診断マーカー候補Annexin A8-like 2(ANXA8L2), Desmoglein 3(DSG3)を同定した。現在、転移陽性リンパ節24個、転移陰性リンパ節174個にて解析を行い各markerの感度はCK19では87.5%、ANXA8L2では87.5%、DSG3では83.3%であり、CK19+ANXA8L2では95.8%、CK19+DSG3では95.8%、3個のmarkerを合わせると100%の結果が得られた。本結果にて転移診断マーカーはマルチマーカーにより確立されたため、今後は症例を蓄積しさらに有用性の検討を行う必要がある。さらには、術中迅速診断が可能となるよう、遺伝子増幅を12分以内に行うことが可能なOSNA法のprimer設計が必要となる。
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