2010 Fiscal Year Annual Research Report
放射線・化学療法で誘発される口内炎のエピジェネティック変化に対する治療法の検討
Project/Area Number |
22791997
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
飛田 尚慶 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (00336174)
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Keywords | 口腔粘膜炎 / 癌治療 / エピジェネティック |
Research Abstract |
頭頸部癌に対する放射線・化学療法では、口内炎が必発する。これは治療により直接粘膜細胞のDNAが損傷を受ける他に、後天的な遺伝子発現の傷害、いわゆるエピジェネシスによるものと考えられる。このエピジェネシスの治療法としてピストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤が期待されている。本研究では、HDAC阻害剤の一つであるトリコスタチンAが放射線・化学療法誘発性口内炎の抑制に、どの程度効果を示すかを、無血清培地で培養した単層培養口腔粘膜上皮細胞上で調べる。 実験は7名の口腔外科外来小手術の被験者から口腔粘膜を採取し、初代培養を行った。結果は2継代まで可能な検体数は2名のみであり、他の5名の検体は初代培養時にバクテリアによる汚染を生じ、細胞を破棄した。現在培養系のプロトコルの見直しおよび、サンプル組織の前洗浄等の条件を再検討している。 培養可能なサンプルを用いて、CDDP投与後の細胞毒性試験を行った。CDDPは1μM,10μM,100μM,250μM,500μMの5条件で投与した。結果は100μM投与の群で細胞増殖の抑制が認められている。現在トリコスタチンAによるX線照射後の細胞障害抑制実験を実施中である。
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