2010 Fiscal Year Annual Research Report
顎顔面の硬・軟両組織における三次元基準座標系設定法の確立
Project/Area Number |
22792006
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
辻 祥之 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (70372878)
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Keywords | 三次元画像診断 / 座標系 / 正中矢状平面 / 外科シミュレーション / バーチャルリアリティ |
Research Abstract |
顎顔面骨格の変形を伴う患者に対する診断と治療計画の立案は,より多くの生体情報を含む三次元患者モデルを生成し客観的・定量的基準に基づいて行われることが望ましい.本研究では,仮想化した患者モデルに対し,硬組織および軟組織に対応する三次元基準座標系の構築を高い再現性で行える手法を確立することを目的とした.本年度では,硬組織に対する基準座標系の構築に重点を置いた.その設定手法は,まず表面形状基準法によりYZ平面の設定を行い,これを作業平面と規定して外耳道上縁点の設定した.次にXYZ直交座標系を仮設定した後,XY平面が眼窩下縁の接面となるようにXYZ直交座標系を回転させ,得られた接点を眼窩下縁点と設定した.この位置でのXY平面をフランクフルト平面,YZ平面を正中矢状平面,XZ平面と前頭面と各々規定することで顎顔面骨格に対する基準座標系を構築した.また本手法による設定の再現性の検証も行った.基準座標系の構築に先立ち設定しておいた6つの参照点の座標値のバラつきの程度を調べた結果,座標値の分散は最小で0.01mm以下,最大でも0.20mmであり,本法の再現性が極めて高いことを示していた.一般に三次元空間において6自由度を制御しながら高い再現性で基準点の三次元的位置を指定することは困難である.そのため基準点の設定操作を二次元に拘束する平面を三次元空間に設定する必要があると考えた.今回は,表面形状基準法で作業平面を規定した後,これを作業平面として2つの基準点を設定した.これにより基準点の設定操作に用いるパラメータが2または1自由度に限定され,高い再現性で基準座標系を設定することが可能となった.次年度では,軟組織に対する基準座標系の構築手法を確立する.
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